1.頸椎捻挫
1 頸椎捻挫(過伸展過屈折曲症候群,いわゆるむちうち損傷)
交通事故などの衝撃により,首が鞭のようにしなり,頭部が振られることで首に大きな力が加わったために生じる頸椎関節の損傷です。
頸椎捻挫には以下の4つの類型があります。
① 捻挫型 MRI等の検査で頸椎に異常は見られないものの,椎間板や靱帯
に小さな断裂が入っているものです。画像所見に異常が見られないものはこの捻挫型にあたります。
② 神経根型 椎間孔から出ている神経が損傷したものです。MRI等の画像所見やスパーリングテストなどの神経学テストが陽性で親権痕に損傷があると認められるときは,この神経根型にあたります。
③ 脊髄型 脊髄に損傷があるものをいいます。脊髄損傷の有無についてはMRIによって検査します。
④ バレ・リーウー型 バレ・リーウー症候群(頸椎の損傷とともに生じる交感神経の異常により,頭痛やめまい,視力障害,感覚以上などが生じる症状)を生じるものをいいます。