損保会社基準を鵜呑みにするな

損害賠償額の損保会社基準と裁判基準の違いについて

交通事故に遭った際に支払われる損害賠償額には、損保会社基準と裁判基準があるのはご存じでしょうか。 保険会社が損害賠償額を提示する場合、「これは基準に基づいて算出しています」と言って提示してきます。何も知らない被害者の多くの方は基準がいくつもあるとは知りません。保険会社の言うことだから、と信じてその基準に従ってしまう場合が多くあります。 しかし、保険会社が出す基準は保険会社が独自に定めた基準にすぎません。裁判所が定めた「本来支払われるべき損害賠償額」(私たちはこれを「裁判基準」といいます)は、保険会社の提示する基準(私たちはこれを「損保会社基準」といいます)よりも殆どの場合、高いのが通常です。当事務所が解決した事案には、10倍近い差があった場合もありました。 下記にこれら基準についてもう少し詳しく説明します。 損保会社基準には自賠責保険の基準と任意保険の基準の2つがありますので、損害賠償額を算出する際の基準は、①自賠責保険の基準、②任意保険の基準、③裁判基準の3つあることになります。

自賠責保険の基準

自賠責保険とは、自動車を所有する人であれば全員が加入しなくてはならない保険で、人身事故のみに適用があります。交通事故被害者の最低補償を目的としたもので、この基準に従って損害額を算定すると低額になります。 保険会社が提示する損保会社基準として用いられる場合がありますので、注意が必要です。

任意保険の基準

任意保険とは、加入義務がない保険で、任意に加入する保険のことです。自動車を所有する際には自賠責保険の他に任意保険に加入するのが一般的です。自賠責保険だけではまかなえない死亡事故3000万円以上の責任や、高額な後遺症の責任や、物損事故などのために加入します。任意保険の基準は、各保険会社が独自に基準を定めており、大抵の場合、自賠責の基準よりも高いが裁判基準よりも低額であることが一般です。保険会社基準として任意保険の基準が一般に用いられますが、上記のように自賠責保険の基準を提示される場合がありますので注意が必要です。

裁判基準

裁判基準とは過去の交通事故に関する裁判の判例などを踏まえて,損害の内容ごとに基準が示されています。この基準は自賠責の基準や任意保険の基準より高額であることが一般的です。裁判基準については、保険会社や保険会社代理人弁護士は熟知していますが、交渉段階でその存在を説明してくれる保険会社や保険会社代理人弁護士はいません。

 
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